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2019年11月25日

ご両親がお亡くなり、兄弟が複数いる場合に考えなければならないのが「遺産分割」です。
 
ご両親の遺産は兄弟が相続することになるため、しっかりと協議することはもちろん、ドラマのようなドロドロとした状態にならないためにも、遺産分割における知識を高めておく必要があります。
 
兄弟における遺産分割の方法としてポピュラーなのが、「法定相続分(民法900条規定)」ですが、遺言があればその内容に従って遺産相続の割合を決定する方法もあります。
 
この記事では兄弟で遺産分割する際の注意点について詳しく解説していきます。
 

「兄弟で遺産分割する方法とは」

兄弟で遺産分割する方法はどのようなものがあるか解説します。
 

「方法は4つある」

主に兄弟で遺産分する方法として挙げられるのは以下の4つです
 
1)現物分割
2)換価分割
3)代償分割
4)共有分割
 
それぞれの分割方法についてご紹介します。
 

「現物分割」

現物分割は相続人ごとに相続する財産を決定する方法になります。
 
例を出すと、相続財産として以下のものがあり、
 
1) 土地
2) 現金
 
兄弟構成が長男・次男の2人の場合、土地は長男、現金は次男といった形で相続します。
 

「換価分割」

換価分割は相続財産が現金ではない不動産などで、相続人が誰も利用しない場合に、それらを売却して代金を分配するやり方になります。
 

「代償分割」

代償分割は財産相続をする人が、同じく相続人となる兄弟に対して金銭などで精算するやり方になります。
 
例を出すと親の財産が「一戸建て」のみで、すでに長男が同居をしており暮らしている場合、家は長男が、兄弟には相続分として金銭で支払うという形になります。
 

「共有分割」

共有分割は遺産を相続人が共同で所有するやり方になります。
 

「遺産分割協議の手続きと流れ」

相続放棄の手続きと流れについて解説します。
 

「大きく分けると3つのステップがある」

兄弟で遺産分割協議を行う手続きと流れとしては、次のような3つのステップを踏むことになります。
 
1)「遺産分割協議書」の作成
2)相続財産の確定
3)遺産分割について話し合い
 
各ステップについて詳しく解説していきます。
 

「遺産分割協議書の作成」

遺産分割協議を行い、総括して終えるためには「遺産分割協議書」を作成する必要があります。
 
遺産分割協議書を作成するための第一歩としては、相続人を確定することです(詳しくは次項「相続財産の確定」で解説)。そして、相続人となる兄弟すべての合意が必要になるので注意が必要です。
 
遺産相続で揉める原因のひとつとして挙げられるのが、兄弟の合意なしに協議を進めてしまうこと。後から認識をしていない兄弟が現れた場合、協議は一からやり直さなければなりません。さらにこのようなケースでは泥沼化する可能性がきわめて高いです。
 
最悪の状態にならないためにも、相続人となる兄弟をすべて確定したら、兄弟全員が相続人として遺産分割協議に参加できるよう努めなければなりません。
 

「相続財産の確定」

遺産分割協議書を作成したら、相続財産の確定というステップに移ります。
 
相続財産を確定するために必要なことは「相続財産の調査」です。
 
具体的に調査すべきポイントとしては次のようなものが挙げられます。
 
1) 財産が不動産の場合は「登記簿謄本」
2) 銀行などの預貯金(現金)の場合は「通帳」もしくは「残高証明書」
3) 保険金の場合は「照会申請」
 
もちろん、上記はあくまで一例です。遺産に応じて関係機関へ必要となる書類を請求しなければなりません。書類が届いたら相続財産を確定していきます。
 

「遺産分割について話し合い」

相続財産が確定したら、遺産分割について兄弟で話し合いを行います。
 
言うまでもなく兄弟全員で話し合い、合意が得られた場合のみ遺産分割協議書を作成・提出することができます。
 

「兄弟で遺産分割する際の注意点」

兄弟で遺産分割する際のトラブルを例に、注意点について解説します。
 

「親の介護で揉めるケース」

2人兄弟のAさんは、お亡くなりになられたお母様の介護を毎日行ってきました。遺産はお母様とAさんが暮らしていた住宅と、お母様の預金。Aさんは遺産分割において母への介護を考慮して欲しいと兄弟であるBさんと協議したものの、Bさんはそれを認めず、遺産分割は2分の1ずつと譲りませんでした。
 
このような場合、話し合いで解決することはきわめて困難です。弁護士の力を借りて、確かな解決法を実施するのがベストでしょう。
 

「両親が町工場を営んでいたケース」

ご両親が町工場(実家兼工場)を営んでいたCさんは、ご両親が亡くなったことで工場や財産の相続が発生。しかし、兄弟のDさんはCさんの実家兼工場の相続は認めたものの、預貯金は分配と主張。町工場を運営するためのコストとして預貯金が必要なため、協議が進むことはありませんでした。
 
明確な分配と解決を求めるなら弁護士へ相談することをおすすめします。こじれた状態から解決を目指すことはほぼ不可能です。
 

「遺産分割協議は慎重かつ明確に」

兄弟での遺産分割をスムーズに実施するためには、遺産分割協議を慎重かつ明確に行う必要があります。
 
納得いくまで話し合い、最終的に満足いく遺産分割を実現しましょう。
 

代表プロフィール

税理士法人エール
永江将典

近畿税理士会所属。税理士法人エールの代表税理士を務める。
相続の申告をする方のストレスを減らしたいという思いで2012年で開業。

生前対策や相続税申告だけでなく、
遺言書・遺産分割協議書の作成や成年後見人、相続登記など、様々な相続事案に対応。
相続に関するすべてのことが解決できるサービスを提供している。

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