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2019年04月23日

相続税の申告の流れと必要書類について

相続税の申告は、死亡届の提出、戸籍謄本の取得、相続の承認、財産相続の算出、遺産分割協議書の作成、相続税申告書の作成、申告書の提出と納税、という流れで進みます。
申告期限は、被相続人の死亡を知った日から10ヶ月以内と定められており、1日でも過ぎるとペナルティが課せられます。
必要書類の数は非常に多いため、基礎控除額以上の財産を相続する場合には、早めに準備を始めることが大切です。

相続税の申告の流れ

相続税の申告期限を確認する

相続税の申告期限は、被相続人が死亡したと知った日から10ヶ月後までです。
期限を1日でも過ぎてしまうと、延滞税や加算税が課せられる、特例を利用できなくなるなどのペナルティがあるので、手続きの準備をする前に必ず確認しておいてください。

ただし、特別な場合は、最大2ヶ月まで期限を延長してもらえる可能性もあります。
特別な場合とは、遺留分の減殺請求がある場合、相続人が変更になった場合などです。

なお、申告期限は「死亡したと『知った日』から10ヶ月後まで」なので、被相続人が死亡した日と同じとは限りません。
もし、死亡したことを知った日が、被相続人の死亡日から1ヶ月後であれば、被相続人の死亡日から11ヶ月後が期限とされます。

死亡届を提出する

最初の手続きは、被相続人の死亡から7日以内に死亡届を提出することです。
死亡届を提出しないと、被相続人が死亡しているという事実が税務署に届けられません。
死亡届の提出方法は、病院や葬儀社などから知らされることが一般的です。

戸籍謄本を取得する

次に、被相続人と相続人全員の戸籍謄本を取得します。
被相続人の戸籍謄本を取得するのは、全ての法定相続人を明らかにするためです。
稀に、親しい親族であっても、法定相続人の全てを把握できていないことがあるため、被相続人が生まれてから死亡するまでの、全ての戸籍謄本を取得しなければなりません。

相続人の戸籍謄本を取得する理由は、相続人が死亡していないことを確認するためですが、被相続人と相続人が同じ戸籍に入っている場合、取得しなくても良い可能性があります。
戸籍謄本は、請求する本人の本籍地がある市区町村役場に対して請求を行ないます。

相続放棄・限定承認の手続きをする

相続の放棄や限定承認を行なう場合は、相続が開始された日から3ヶ月以内に、手続きをしなければなりません。
3ヶ月以内に手続きをしない場合は、自動的に相続するものとして扱われてしまうからです。

被相続人の借金が財産よりも高額である場合、遺産の金額がマイナスになるため、相続の放棄や限定承認の手続きが行なわれます。
相続の放棄とは、財産も借金も全てを相続しないことで、限定承認とは、相続した財産の範囲内で借金を返済して、もし財産が余れば、残りの財産を相続するということです。

財産の総額を算出する

相続税の計算をするための第一段階として、被相続人の財産の総額を算出して、相続財産目録を作成します。
相続する財産に含まれるものは多岐に渡り、現金、預貯金、有価証券、不動産、貴金属、骨董品、自動車などの物質的に価値のあるものに加え、著作権、特許権、損害賠償請求権、賃貸権などの権利も相続可能です。

現金などであれば価値がわかりやすいですが、不動産の価値は、計算によって相続税評価額を算出しなければいけません。
土地の評価は「路線価」によって、建物の評価は「固定資産税評価額」によって行なわれますが、財産総額を算出する流れの中で、不動産の相続税評価額の算出が最も難しいと言えます。

なお、借金や未払金、ローン、税金滞納分などの負債も相続財産として扱われるので、プラスの遺産の合計額から、マイナスの遺産の合計額を差し引いた分が、実際に相続される遺産の総額です。
また、被相続人が連帯保証人になっていた場合、連帯保証債務も相続人に承継されます。
全ての相続財産の評価額を算出したら、財産の情報を相続財産目録にまとめてください。

遺産分割協議を行なう

相続する財産の目録が完成したら、目録の情報を元に、それぞれの相続人がどの財産を相続するのかを話し合います。
遺産分割協議は相続人全員が集まって行なわなければならず、相続人の一部だけで話し合いをした場合は、再度全員で遺産分割協議を行ないます。

話し合いを行なう際には、相続税の負担額も考慮して行なう必要があり、相続税分の現金が用意できない場合は、現金を得るための方法についても話し合わなくてはいけません。

相続税申告書の作成

遺産分割協議が終わったら、相続税申告書の作成を開始します。
相続税申告書は第15表までありますが、申告書の第1表、第2表、第9表、第11表、第13表、第15表の6つを作成するのが一般的です。

相続税申告書はボールペンで記入しても良いですが、記載内容を間違ってしまうと、訂正箇所に連動した全ての箇所を修正しなければならなくなります。
パソコンで作成する場合は、専用のソフトが販売されているので、購入を検討することもおすすめです。

相続税申告書の提出と納税

相続税申告書の作成が完了したら、税務署に必要書類全てを提出し、相続税の納税を行ないます。
提出が完了するまでの流れを、被相続人の死亡を知った日から10ヶ月以内に完了させるようにしてください。

申告の際の必要書類について

申告時に必要な公的書類

・被相続人の戸籍謄本(出生から死亡までのもの)
・被相続人の住民票除票
・被相続人の死亡診断書の写し
・相続人の戸籍謄本(家族全員が記載されているもの)
・相続人の住民票(家族全員が記載されているもの)
・相続人の印鑑証明
・遺言書、もしくは遺産分割協議書

現金・預貯金の相続時

・預金残高証明書(死亡日の残高がわかるもの)
・既経過利息計算書(定期預金がある場合)
・被相続人の過去5年間の通帳
・家族全員の過去5年間の通帳
・手元現金

土地の相続時

・全部事項証明書(登記簿謄本)
・地積測量図、もしくは公図の写し
・固定資産税評価証明書
・住宅地図
・固定資産課税台帳
・賃貸借契約書(貸家、貸地、借地の場合)
・農業委員会証明書(他人の農地を農業をしている場合)

建物の相続時

・全部事項証明書(登記簿謄本)
・固定資産税評価証明書
・売買契約書
・間取り図
・固定資産課税台帳
・賃貸借契約書

上場株式等の相続時

・証券会社の預かり証明書
・登録証明書
・配当金支払通知書
・過去5年間の取引明細

非上場株式の相続時

・過去3年間の決算書
・勘定内訳書などの添付書類
・税務申告書の写し

その他の金融商品の相続時

・残高証明書
・信託財産留保額及び個別元本額

生命保険・その他保険の相続時

・生命保険の保険証書の写し
・火災保険などの保険証書の写し
・生命保険金支払通知書
・解約返戻金が確認できる資料

その他の財産の相続時

・自動車:車検証の写し
・退職金:支払通知書
・電話加入権:電話番号、所在場所が確認できる資料
・ゴルフ会員権等:預託金証書、もしくは証券の写し
・貸付金・前払金等:金銭消費賃借契約書、残高が確認できるもの
・未収分給与・地代・家賃:契約書、支払予定が確認できる資料

債務の相続時

・借入金:金銭消費賃借契約書の写し、借入残高証明書
・未払金:請求書
・租税公課:課税通知書、納付書
・その他:明細

葬儀費用の相続時

・請求書
・領収書
・経費の明細
・お布施等を記入したメモ

3年以内に生前贈与を受けた場合

・贈与税申告書の控え
・贈与契約書
・被相続人の戸籍の附票の写し
・相続人の戸籍の附票の写し
・贈与証書
・貯金通帳

申告の必要性と申告漏れについて

基礎控除額が財産総額を上回る場合は不要

相続した財産の課税対象額が、基礎控除の金額の範囲内に収まる場合は、相続税の申告は不要です。
基礎控除とは、相続税を計算する場合に、財産の総額から差し引くことができる控除額のことで、次のように計算します。

基礎控除額 = 600万円 × 法定相続人の人数 + 3,000万円

相続する財産の総額が基礎控除額を下回る場合は、相続税の課税対象となる財産が存在しないので、相続税の申告は必要ありません。

特例の適用で相続税が0になる場合は必要

「配偶者の税額軽減」や「小規模宅地等の特例」などの特例を適用した結果、相続税がゼロになった場合は、相続税の申告をする必要があります。
税額軽減の特例を適用させるためには、税務署に相続税の申告をして、特例を適用してもらわなければならないからです。

特例は自動的に適用されないため、申告しないまま申告期限を過ぎると、「申告漏れ」となります。
申告漏れを指摘された場合、特例を適用していない状態の相続税額を支払わなければならなくなります。

申告漏れがあった場合は?

申告漏れがあった場合は、延滞税を含めた相続税を支払わなければなりません。
さらに、過少申告加算税、無申告加算税、重加算税のいずれかが課せられるため、金銭的な負担が非常に大きくなります。

相続税で申告漏れが発生する確率は非常に高く、税務調査が行なわれた申告の中の90%以上に、申告漏れが発生していると言われています。
申告漏れの原因は、前項でご紹介したように、特例で相続税がかからないと認識していたことや、書類記入時のミスがあったこと、相続人も把握していない財産が見つかったことなどです。

相続税の申告は遺産相続の専門家に相談を

相続税を申告するときの流れは、死亡届の提出、戸籍謄本の取得、相続の承認、財産相続の算出、遺産分割協議書の作成、相続税申告書の作成、申告書の提出と納税、となります。
被相続人の死亡を知った日から10ヶ月以内に、申告書の提出を行なわなければならないため、相続する財産の総額が基礎控除額を上回る場合は、早めの準備が必要です。

ただし、相続税の申告は必要書類も多く、申告漏れが発生するリスクも高いため、ほとんどの方が遺産相続専門の税理士事務所などに相談して、申告漏れをなくしています。

代表プロフィール

税理士法人エール
永江将典

近畿税理士会所属。税理士法人エールの代表税理士を務める。
相続の申告をする方のストレスを減らしたいという思いで2012年で開業。

生前対策や相続税申告だけでなく、
遺言書・遺産分割協議書の作成や成年後見人、相続登記など、様々な相続事案に対応。
相続に関するすべてのことが解決できるサービスを提供している。

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