相続税の申告は税理士によって、税金の額がかわると言われています。
その理由の一つに、マニアックすぎる土地の評価ルールがあります。この土地を評価するルールに詳しく、経験があるほど税金を安くするポイントを見逃さず、結果として相続税を安くできます。
ここでは、相続税を節税するため、私たちがどんな取り組みをしているか評価します。
目次
現地に訪問し、土地の状態をチェックします!
現地を訪問し、土地の値段が減額できる要素がないかチェックします。
例えば、私道であったり4m未満の道路に接している場合、土地の値段を減額できることがあります。セットバックがないかもしっかりとチェックします。
地下に鉄道・地下鉄・高速道路が走っている土地
地下鉄などのトンネルの上の土地は、よく区分地上権が設定されています。
地下が鉄道などに利用されている場合、土地の利用に制限がかかるため、
通常の土地よりも評価を安くしていいですよ、という決まりがあります。
区分地上権とは、簡単に言えば、鉄道や高速道路などが地下を通っている場合の、その通っている空間部分の権利です。
この区分地上権が設定されている場合、財産評価基本通達という土地評価のルールが記載されている法律の中で以下のように、土地の値段を減額していいよ、と書かれています。
区分地上権の評価<財産評価基本通達抜粋>
27-4 区分地上権の価額は、その区分地上権の目的となっている宅地の自用地としての価額に、その区分地上権の設定契約の内容に応じた土地利用制限率を基とした割合(以下「区分地上権の割合」という。)を乗じて計算した金額によって評価する。
この場合において、地下鉄等のずい道の所有を目的として設定した区分地上権を評価するときにおける区分地上権の割合は、100分の30とすることができるものとする。
相続税を節税するためには、このような土地の値段を下げるルールをどれだけ知っているかにかかってきます。
高圧線の下にある土地や高圧ガス導管の敷設された土地
似たような土地の値段が減額できるケースとして、高圧線の下の土地などがあります。
区分地上権に準ずる地役権が設定されていることがあり、地下鉄の例と同じように土地の評価を下げることができます。
必要に応じて電力会社との契約書の確認や、直接電力会社に利用制限内容や離隔距離などを問合せ、土地を評価することになります。
鉄道通過時の騒音や振動による土地の評価減
鉄道沿線の土地では、住むには騒音や振動が気になって、普通の人は住みたがらない場所もあります。
この場合、現地で電車の通過頻度や騒音計を用いて騒音の測定を行い、税務署も認めてくれるか検討します。
急斜面や崖地などに面した土地
急斜面や崖地に面した土地、土砂災害特別警戒区域にある土地も、通常の土地よりも利用価値が下がるため土地の値段を減額することができます。
現地を訪問し、どこまで評価を下げることができるか調査をします。