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2018年03月01日

“人が亡くなるケースの中には、病気や事故などで若くして亡くなってしまうケースがしばしばあります。もし、亡くなった人に家族がおり、死亡時の年齢が30代から40代であれば、その時点で子供が未成年であることも多いでしょう。このようなとき、法令で定められている要件を満たしていれば未成年者が納めなければならない相続税から一定の金額だけ差し引くことができます。
未成年の相続人が税額控除を受けるための要件は、相続財産の取得時期が2016(平成28)年度以前なのか、2017(平成29)年度開始以降なのかによって異なります。どちらの場合も財産を取得したときに日本国内に住所があればそれだけで控除の要件を満たしますが、それ以外のケースでは国籍の有無や本人が日本国内に住所を持っていたかによって要件が変わってきます。
遺産を2016年度以前に取得した場合は、未成年の相続人が日本国籍を保有したまま国外に滞在しているのであれば、本人か被相続人が相続が開始された日の前5年以内に日本国内に住所を持っていた時期があったとき、外国籍の保有者であれば遺産を取得した時点で被相続人が日本国内に住所を持っていたときに税額控除を受けることができました。一方、2017年度以降に取得した遺産については、相続開始の時点で未成年の相続人が日本国内に住所が持っていれば、一時居住者に該当する場合は相続開始日までの10年の間に被相続人が日本国内に住所を持っていた時期があったとき、該当しない場合は無条件で対象となり、相続開始時点で日本国内に住所を持っていなければ、相続開始前10年以内に国内に住所を持っていれば無条件で、保有していなければ一時居住者と同じ要件を満たしていれば対象となります。もし、国内に住所を持っておらず、日本国籍も無い場合は、相続が開始された時点で被相続人が日本国内に住所を有していたときに限り控除が認められます。
20歳未満の人が納める相続税から控除できる金額は、その人が満20歳になるまでの年数に10万円を乗じて得られる額となります。このとき、満20歳になるまでの年数を計算したときに1年未満の期間があれば、切りあげて計算します。もし、求めた金額が相続税額を上回り、差し引きをしきれなかった金額がある場合は、残りの分は扶養義務者の相続税額に適用します。
なお、過去にこの制度をつかって税額を差し引いたことがある場合は、2回目以降の相続では差し引くことができる税額に制限が設けられることがあるので、相続税を計算したときに使用した資料はできるだけ保管しておきましょう。”

代表プロフィール

税理士法人エール
永江将典

近畿税理士会所属。税理士法人エールの代表税理士を務める。
相続の申告をする方のストレスを減らしたいという思いで2012年で開業。

生前対策や相続税申告だけでなく、
遺言書・遺産分割協議書の作成や成年後見人、相続登記など、様々な相続事案に対応。
相続に関するすべてのことが解決できるサービスを提供している。

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