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2017年01月15日

親族間の法律関係

 

嫡出とは法律上の婚姻関係において妻が懐胎し、その妻から生まれること(懐胎主義)

「嫡出」は「推定」である

とされている。

難しいので簡単にいうと・・・

嫡出とは、夫婦関係である夫の妻のお腹から子供ができて「妻から子供が生まれる」こと。

「子供が生まれた」とは夫からすると「絶対に100%本当に自分の子どもである」とは言えないので、あくまで「おそらく自分の子どもだろう」という推定でしかない。というのが法律的立場。ただ、これはDNA鑑定がまだ確立されていなかった時代の法律なので時代にそぐわない、という考え方もある。

 

では夫の子はどのように推定されるのか

  • 婚姻中に懐胎(妻から子供が生まれる)した場合は夫の子供と推定される
  • 婚姻成立の日から200日を経過した後、又婚姻の解消もしくは取消の日(離婚)から300日以内に生まれた子は、婚姻中に懐胎したものと推定する

→結婚して200日以上経過して子供が生まれたら夫の子と推定

離婚後300日以内に生まれた子は夫の子と推定

 

普通、婚姻後の出生届は役所で受理されるので何も問題はないが、第三者が「生まれた子供は夫の子ではない」と否定すると問題になってくる。

仮に嫡出でない子に父親から嫡出子の出生届が出され、受理された場合は、その届は「認知届」として夫の子として有効となる。

 

また、婚姻日から200日経過前に生まれた子は「推定されない嫡出子」とされる。

772条では嫡出を推定せず、嫡出は認知又は実親子確認訴訟による、としている。

ただし、内縁関係で生まれた子は、婚姻届提出後200日を経過していなくても、自然と同時に父母の摘出子として身分を要する。

 

 

 

明らかに夫の子ではない場合

 

夫婦間に性交渉があり得ない時期に生まれた子は「推定に及ばない子」とされる。

例えば長年別居関係や、夫が転勤等で遠隔地に居住している等、夫婦間の性交渉がなかったことが明らかな場合は、嫡出推定の適用前提が外れるので772条の適用はない。

「夫婦間に性交渉がなければ夫の子供はできない」ということが前提。

嫡出子とする場合は、「認知請求の訴え」もしくは「父を定めることを目的とする訴え」で裁判所が定める。

 

 

 

 

夫が「自分の子供ではない」とする要件

 

夫が「自分の子供ではない」とする「嫡出推定」を覆す手段としては、「嫡出否認の訴え」により、今までの父子関係の否定が必要なので要件は厳格です。

要件はDNA鑑定、医学的根拠により子が夫の子ではないことの証明が必要ですが、今まで父子としての生活があるので、DNA鑑定で父子ではなかったら、明日から家族ではないのか、親子関係とはなんだ、ということになるので裁判所としても簡単に父子関係の否定することはできないようです。

 

☆事例☆

Y(男)と甲(女)は婚姻関係だった。

しかし、Y(男)と婚姻関係だった甲(女)は乙(男)と知り合い、親密な関係になり、Xを出産。

Y(男)はXを自分の子供として養育していた。しかし、Xが生まれた2年後に甲(女)と乙(男)の関係を知る。

そしてY(男)と甲(女)は離婚。

甲(女)は乙(男)と同居し、Xは乙(男)を「お父さん」と呼び、順調に成長。

X(法定代理人甲)はYに親子関係不在確認訴訟を起こす。

 

 

判決は

772条により嫡出の推定を受ける子につきその嫡出であることを否認するためには、夫からの嫡出否認の訴えによるべきものとし、かつ、同訴えにつき1年の出訴機関を定めたことは、身分関係の法的安定を保持する上から合理性を有す。そして、夫と子との間に生物学上の父子関係が認められないことが科学的証拠により明らかであり、かつ夫と妻がすでに離婚して別居し、子が親権者である妻の下で監護されているという事情があっても、子の身分関係の法的安定を保持する必要が当然なくなるものではないから、上記の事情が存在するからといって、同条による嫡出推定が及ばなくなるものとはいえず、親子関係不存在確認の訴えをもって当該父子関係の存否を争うことはできないものと解するのが相当である」

もっとも772条2項所定の期間内に妻が出産した子について、妻がその子を懐胎すべき時期に、既に夫婦が事実上の離婚をして夫婦の実態が失われ、または遠隔地に居住して、夫婦間に性的関係を持つ機会がなかったことが明らかであるなどの事情が存在する場合には、上記子は実質的には同条の推定を受けない嫡出子にあたるということができるから、同法774条以下の規定にかかわらず、親子関係不存在確認の訴えをもって夫と上記子との間に父子関係の存否を争うことはできる。

しかしながら、本件においては、甲が被告上告人を懐胎した時期に上記のような事情があったとは認められず、ほかに本件訴えの適法性を肯定すべき事情も認められない。

 

 

→裁判所はDNA鑑定ではなく、法律上の判断をし、XはY(男)の子とした。

裁判所としても法律を無視することになるからなのかもしれない。

実際Xは乙(男)を実の父親として接しているし、その生活実態も存在する。

この判例によって親子関係とは何か、ということが生じてきたようだ。

 

 

養子縁組

 

「養子」は日本では家系の維持や、将来面倒見てもらうためを目的とすることが多いです。

その他、海外から来た文化で、恵まれない子に家庭を与えるため、臓器移植目的などがあります。

普通縁組は実質要件を満たせば受理される。

しかし、特別養子制度は、実父母との関係を断ち切り、養親子間で「実親子と同様の親子関係」を創設し。

特別養子の場合は、戸籍では一見養子とは分からないようになっている。

しかし、「身分事項」で「民法817条の2による裁判確定日付」と「従前戸籍」(戸20条の3に養子の独立戸籍)が記載されるので特別養子であることは明確となる。

これは養子が後に自分の父母を知る権利を保障し、近親婚の防止に配慮したためとされている。

 

代表プロフィール

税理士法人エール
永江将典

近畿税理士会所属。税理士法人エールの代表税理士を務める。
相続の申告をする方のストレスを減らしたいという思いで2012年で開業。

生前対策や相続税申告だけでなく、
遺言書・遺産分割協議書の作成や成年後見人、相続登記など、様々な相続事案に対応。
相続に関するすべてのことが解決できるサービスを提供している。

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